「キッザニア東京」でのボランティア活動
板倉 邦臣(昭40 商)
江東区の豊洲に昨年10月にオープンした「キッザニア東京」でボランティアを始めてから早くも4ヶ月になります。
現在子供たちの大人気スポットとなっている「キッザニア東京」は、2歳から12歳の子供たちを主な対象として、さまざまな職業を擬似体験することができるテーマパークです。施設内には、現実社会の2/3サイズで造られた、消防署、病院、銀行、空港、テレビ局、ラジオ局、ピザショップなどバラエティ豊かな約50のパビリオンがリアルな街並みを形成し、子どもたちはその中で約70種類の職業から選んで働くことでき、働いた対価としてキッザニア内独自の通貨「キッゾ」を得ます。
またこのキッゾを使い買い物やサービスを受けたり、銀行へ預け入れたり引き出したりするなど、リアルな経済活動を体験し、社会の仕組みを楽しく学ぶことができます。飛行機の客席ではキャビンアテンダントとして接客のマナーや言葉遣いを学びます。料理教室では料理の作り方について勉強し、調理して、自分で作った料理を食べることで達成感を得ることができるわけです。


  キッザニアは子供をターゲットにした施設ですが、子供が自立した姿を大人である両親に見てもらい、子供が自立することの重要性に気付いて貰えるような施設になればと考えています。
キッザニアの発祥の地はメキシコで、東京版は海外初フランチャイズです。経営に当たる株式会社「キッズシティジャパン」社長 住谷栄之資君とは商学部F組のクラスメートであり、また子供の職業体験、社会体験、そしてマナー体験を通じて、子供たちに自主性、自立心を持ってもらうというキッザニアのコンセプトに共感し、プレオープンからボランティアとして参加、現在住谷社長の友人知人の有志を中心に約10名が交代で活動しています。
仕事の内容は、@子供たちへの社会ルール、マナーの教育・指導、A施設内の設備点検、安全パトロール、B社員、スタッフへのマナー教育・指導、C運営面での種々アドバイスといったところです。
 
オープン後4ヶ月経ち、施設の整備も進み、スタッフの定着化と共に各パビリオンの受け入れ能力も向上し、入場定員はオープン直後の5割増し(それでも連日チケット完売の人気)となりましたので、ボランティアの仕事も、漸く本来の社会ルール、マナー教育中心になってきました。 


  挨拶に始まり、危険なことはしない、人に迷惑をかけない、街は綺麗に、等をモットーに、街の中では大声を出さない、走らない、パビリオンの前では静にきちんと並んで待つ、ごみは分別ゴミ箱に、飲食したら後片付け、等々守って欲しいことは沢山あります。
子供たちだけでなく保護者にも声を掛けることも結構あります。子供と一緒に走ったり、子供の代わりにパビリオンの前に並んだり、荷物を置いて食事用のテーブルの席取りをしたり、食べかすを放置したりする親がいます。もっと酷い例は、禁止されているタバコをトイレでこっそり吸ったりするのです。
現在週2回程度の出勤ですが、施設内を3〜4時間程度巡回するため結構体力的にはきついこともある半面、目を輝かせている子供たちの表情や真剣に仕事に取り組んでいる姿、またこれを見守る嬉しそうな保護者の方々を見られること、またこうした子供たちや保護者の方々と会話をしたり接したりする楽しさは何事にも代えがたいものがあります。
会員の皆様にも、お子さん、お孫さんを連れて是非一度お出かけください。また、ボランティアにご関心のある方は連絡をお待ちしております。