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杉並の風
      
 夏のヨーロッパオペラ三昧
 今井輝美(S48法)
 
 ここ何年か我が家ではロンドン郊外で夏の間だけ開催されるグラインドボーン音楽祭を楽しんでいる。ここは会員制のオペラ劇場でヨーロッパでチケットをとるのが難しいオペラ座の一つと言われている。

  今年の演目はフィガロの結婚。当日はformal dress requestedなので、電車で行くときはその恰好のまま電車に乗る。開演前のシャンパン、休憩の一時間半のディナーをワインを飲みながらゆっくりいただくのも楽しみの一つだ。イギリス人の多くは車で簡易テーブル、いす、テーブルクロス、キャンドル、テーブルに飾るお花そしてもちろんワインやシャンパンそしてお食事を持参し、開演前、休憩時間にピクニックを楽しむ。印象派の絵画の一光景を見ているようだ。今年は残念ながら朝雨が降ったので外でのピクニックをしている人は見られなかった。(写真左:2年前のもの)
グラインドボーンに加えて昨年から娘婿がバイロイトに出演しているのでバイロイトでワーグナーを堪能した。(写真右)
  
 今年は7月に入ってドイツの各地で爆弾騒ぎがあったので、ワーグナー大好きのメルケル首相をはじめ著名人は初日を避けたようでいつものような賑わいはなかったようだ。メルケル首相は8月の始めにトリスタンとイゾルデとパルジファルを観劇され、その時はワグナーのひ孫で演出家でもあるカタリーナ・ワーグナーさんの邸宅でパーティーがあり、娘婿も招待されてメルケルさんと自撮りでパチリ2ショット!   (写真下)
今年は大きなバッグとクッションの持ち込みは禁止で警官による手荷物検査もあった。8月のヨーロッパらしいすごしやすい気候だったが、昨年はホテルも劇場も空調が効いていないので猛暑との闘いだった。オケピの中はショートパンツにティーシャツ姿。指揮者も舞台挨拶の時にいそいで燕尾服に着替えて登場するそうだ。私達はパルジファルとラインの黄金を観た。毎年演出が話題になるが、パルジファルは中東のイラク、サダムフセインが拠点としていたモスルが舞台となっていて、CGをふんだんにつかっているがこれはあまり評判はよくなかったそうだ。ちなみにラインの黄金は60年代のアメリカで石油の利権をめぐるギャング抗争という設定でルート66もでてくる、これがワーグナー?という感じの舞台設定だった。
 最近日本でのカーテンコールはスタンディングオベーションが流行りだが、バイロイトでは昔ながら(?)のウォーという声とブラボーそして足で床をバタバタ踏み鳴らすtrampelnでとても新鮮に感じた。すでに来年のバイロイトも予約済!

 


 

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