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杉並の風
        
 カントリーミュージックに親しんで60余年  
 松本 毅 (S41商)
 
ラジオから流れてくるハリのある弾むような歌声を聴くと、私の心は弾んだ。声には艶があり歌には表情があると感じた。『ウエスタン』は、当時、西部劇映画と共に愛好されていた。
『ワゴンマスター』や『カウライジャ』を唄いたくて懸命に覚えたが、中学生の私ではレコードを買ったり、ジャズ喫茶に行くことは出来なかった。昭和30(1955)年ごろの話である。

小坂一也とエルヴィス・プレスリーに憧れた。「私の英語の先生はエルヴィスです」という人は多いと思うが、私もその一人である。英語の歌を人前で唄うことが格好良いと感じて英語の歌詞を懸命に覚えた。
その後、ロカビリーブーム、日劇ウエスタンカーニバルがあり、平尾昌晃、寺本圭一、坂本九などが懐かしい。当時の流行は、ハンク・ウイリアムスやジョニー・キャッシュを軸とする純粋なカントリーとは異なるものだったが、洋楽は盛んで、私は、愛好者として多くの歌を覚えた。
76歳にもなると昔が懐かしくなる。昨年、高校生の時に憧れだった同級生と、50年ぶりの再会のチャンスに恵まれた。「松本さんは今でもカントリーが好きなのですか?」、「カントリーに親しんで60年以上になります、君を想って唄うとピッタリの曲がいくつかあるんですよ」と言って、『ブルーベリーヒル』を、歌詞付きで紹介した。このコミュニケーション効果は驚くばかりで、急速に親しみを感じてもらえたようである。今では一緒にカントリーを唄って楽しむこともある。カントリーソングは、歌詞(lyric)を理解すると楽しさは倍増する。

日吉のクラスメートで『テネシー・レンジャーズ』というバンドを結成し、本年6月に結成55周年のライブパーティーを開いた。現在はカントリーミュージック三田会の『カントリー・ヒルトップス』、杉並三田会の『ザ・シダーズ』での活動を楽しんでいる。また『 The Hilltops 』の名前で『Mr. Oldies』(銀座のライブハウス)にもレギュラー出演。
エルヴィスの唄うカントリーバラードは今でも本当に良いと感じている。
カントリー音楽の愛好者は、例外なく人柄のすばらしい方ばかり。
私にとっては、“かけがえのない”最高のサークルである。                 
                    Blueberry hill
I found my *thrill on Blueberry hill, on Blueberry hill when I found you
The moon stood still on Blueberry hill, and lingered until my dreams come true
The wind in the willow played, love sweet melody
But all of the vows we made were never to be
Though we are apart, you’re part of me still, for you are my thrill on blueberry hill
*thrill=ワクワク、ドキドキ                    
 
 


 

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