19年前の春、家内が吉祥寺東急百貨店の屋上にあったペットショップで一目惚れしたのが我々家族とジローとの長い付き合いの始まりでした。
まだ生後2か月、別れた母親の匂いのする縫いぐるみを枕にして寝ていたジロー。
ほどなくテ-ブルの脚や柱をガリガリ噛んで我々を困らせながら、我が家の家族になっていきました。
ジャックラッセルテリアは気持ちが強く躾けるには相当の覚悟がいると知り、生後6か月の秋に江古田にあった日本救助犬協会で最初の訓練を受けました。あんなに困ったジロ-だったのに、参加した犬の中から訓練士の目に留まり、なんとその場での優等生となったということは、間違いなく飼い方に問題があったようです。その後は“善福寺のジロー”という勇ましいあだ名を貰って小さいくせに肩で風切りこの界隈を闊歩していました。
若いころは小金井公園、野川公園までほとんど走って往復するくらい元気一杯でした。
勿論我々は自転車で伴走。
私が大阪に単身赴任中、週末帰京の折に品川あたりまで来ると玄関で落ち着かない様子でジッと扉を見つめていたと家内に聞いていました。犬の超能力なのでしょうか。
数年間の単身赴任を終えて東京に戻った途端、それまでのジローの躾けは総崩れ。
早朝からのギャン鳴き、思い通りにならないときにやらかす室内でのこれ見よがしのマーキング行動などにほとほと困り果てて、8歳になってからではありましたが犬の心理を知り尽くしたトレーナーに出会い改めて週に一度のレッスンを開始。
今になって思うに、トレーニングが必要だったのは甘い飼い主の私たちの方だったようです。
家内と二人で家を空ける時にはこのトレーナーの家で合宿生活に入りしっかりしごかれていたようです。
写真はその合宿中に仲間のワンちゃんたちと湘南の海に連れて行ってもらった時のもので、初めての海を背景に大型犬のなかで鍛えられ神妙に末席に並んでいます。
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