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杉並の風
 
 我が家のわんこ  
 
和田 洋子 (S46 文)
 
 愛犬タルトが我が家に来てから、この10月ではや4年。トイプードルとポメラニアンのミックスである彼は9歳になる。丁度前に飼っていた犬が15歳で亡くなり、高齢者の我々はペットはもう無理とあきらめていた。夫はペットロス、私も血圧が上がり、かかりつけの医者からはあなたもペットロスです。もうペットは無理ですか?、と言われた。
犬のグッズと引き取り犬の世話をしていた若い友達が、「引き取り犬探してあげる」と、見せられた写真が前のわんことそっくり。夫は、「もうペットはダメだよ」と言いつつ、ちらっと写真を見たとたん、「この子いくらだ?」、「あと俺10年がんばれるかなあ」と。そして、友人が万が一の時には引き取ってくれるという約束で、タルトは4年前に我が家にやってきた。20匹もいるブリーダーの家から、初めて外に出て車に乗ってやってきた。
  生まれて5年間、彼がどんな生活をしていたのかもわからず、5歳の犬が我々になついてくれるのかという、一抹の不安はあった。しかし、タルトは我が家に一歩入るなり、覚悟をしていたのか、脱兎のごとく私の胸に飛びついてきた。まるで、「この人をママに決めた」というがごとく。タルトはこうして我が家のわんこになった。それが4年前。
 彼が5年間どんな生活をしていたのかはわからないが、最初は戸惑うばかり。ご飯を食べないソファーに乗れない散歩がわからない。多分ご飯はケージの隅に常に置いてあって、好きな時に食べていたのだろう。医者に連れていくと、お尻の筋肉ゼロと言われた。平屋で20匹が一緒で何をしていたのだろう。おもちゃにも興味がないし。それからはご飯に鶏肉を混ぜて1日2回あげるようにして、無理やり散歩にも行き、何とか数段の階段をあがれるようになった。

 昨年からステイホームなので、ここ軽井沢で一年の大半を過ごしている。散歩もなかなかなれなかったタルトが、庭をうれしそうに跳び回る。ご飯どきになると、夫に催促して吠えるように。日に日に我が家のわんこになっていった。夜は三つ並んでいる椅子の真ん中に陣取る。雷が大嫌いで、この時ばかりは、日ごろはご飯時にしか近寄らないパパでも抱きつき、しばし大満足。

いつまでこんな生活が続くのかわからないけど、お互い頑張って生きていきたいと思う。犬はペットだから、人間が面倒を見なければいけないけど、家族でもある。共に生きるのだと思う。ここ軽井沢でも毎年保護犬がいる。でも飼った以上は家族なのだから、最後まで責任をもってほしいと思う。我々とタルトとどちらが先に逝くかわからないけど、3人(?)の楽しい暮らしが続くように願っている。
 
   

  

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