今年の1月末に、妻とオーストラリア大陸横断鉄道に乗りました。途中数カ所の停車地を経て、シドニーからパース約4000kmの寝台列車での旅です。2人用のキャビンには、トイレ・洗面所・シャワーも付いていて、全ての食事と飲み物、途中の停車地でのエクスカーション等も含まれるオール・インクルーシブ。スタッフが夕食中にベットメイキング、朝食時にベットの片付け・タオル交換等もやってくれます。旅行で煩わされるホテル、食事や観光の心配が一切ありません。
キャビン、食堂車、ラウンジは木を多く使った内装で、良い感じです。費用は予約する時期と為替レートにも依りますが、一人約30万円。私は約3ヶ月前に運営会社のサイトから予約を入れましたが残席は僅かでした。既に来年分の予約も受け付けています。
乗客の多くが暗くて寒い冬から逃げて来た英国人、他のヨーロッパ諸国や米国からが続き、オーストラリア人は1割位でしょうか。殆どが退職後のカップルで、我々と同年代です。食堂車の隣にラウンジがあり、展望車の様にもなってますので、ここで車窓を楽しみながらオーストラリアワインを飲み続ける事も可能です。
オーストラリアの中央部は辺境の荒野がどこまでも続きます。途中駅Cookは、広大なブラボー平原にある小さな町で、世界一長い直線路上にあります。直線区間は478km。昔は鉄道整備の主要拠点だったそうですが、役割を終えて町は衰退し、2009年には人口4名まで減少。現在はもう少しいる様ですが、棄てられた町と言う感じが漂っています。Cookを越えるとオーストラリア全土の約1/3を占める西オーストラリア州に入ります。州の人口は276万人ですが、この内、211万人がパースに居住。金、鉄鉱石、天然ガス等の天然資源が豊富な州ですが、殆どの土地が手付かずで残っていて、可能性を感じさせます。
オーストラリアと言うと、ケアンズからブリスベン、シドニー、メルボルンの東海岸が観光の中心かと思いますが、大陸横断鉄道は煩雑な日常を忘れて壮大な風景を眺めながら列車に揺られて過ごす休日を楽しむ旅です。
杉並の風への前回投稿は2109年10月。退職翌年から続けた3年間の米国ドライブ旅行について書きました。2020年はカナダ横断を計画し、ルートを決めて全て手配済でしたがコロナ禍でキャンセル。来年、実現させたいと思っています。
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