杉並三田会ホームページ
杉並の風
 
 「杉並の風」を満喫し、杉並区を終の住処にする
山岸 典博 (H6 総政)
 
私は、2008年2月から杉並区に住んでいる。 杉並区は、私に文化的な生活を存分に提供してくれる。これが、私にとっての「杉並の風」である。
  
 昨年11月29日に大田黒公園でライトアップ期間に先立ち開催された写真撮影会に参加した。大田黒公園は、音楽評論家の大田黒元雄氏の屋敷跡地につくられた回遊式日本庭園である。檜の門、石畳、茶室、茶室の近くの水の流れ、そして大きな鯉が住まう池などを満喫できる。参加費用は、たったの500円であった。



 また、昨年11月28日に杉並公会堂で日本フィル公開リハーサルが開催され参加した。指揮者のパヴェゥ・カプワ氏、ピアノ奏者のセドリック・ティベルギアン氏、そして日本フィル楽団員の音楽づくりを間近で満喫した。参加費用は、なんと無料であった。
 これらは、初めての開催ではないから驚きだ。

 更に、杉並区は自然豊かな街だ。善福寺川緑地の川に沿って伸びる散策路沿いの桜並木は格別だ。ここでは、春の桜は勿論のことだが、秋の紅葉、そして、冬のカモが水辺で羽を休める姿まで、四季折々の変化を楽しみながら散策ができる。

  
 私が杉並区を知ったのは1990年頃のこと。その頃は、荻窪駅北口に隣接して「鳥もと」という居酒屋があった。確か、ビールケースをテーブルの足代わりにしていたと記憶している。現在は移転して、本店と2号店に分かれて営業している。北海道出身のオーナーは特徴的な方である。荻窪駅北口は随分と綺麗に様変わりしたものの、ところどころで昔ながらの趣を残していて面白い。
 私は、2024年3月27日を最終出社日として会社勤めを辞めた。これまでの30年間、仕事ばかりの人生を過ごしてきた。土日に仕事をするのは常習的であり、夏季休暇でキャンプに行ってもビジネス書数冊を読み漁るような人生だった。無駄だったとは思わないが、無理をしてきたのかもしれない。気がつくと昨年9月に他界した父親が脳梗塞で倒れて言語を失った年齢に近づいていた。
 私は、今、少し立ち止まって「杉並の風」を満喫しようとしている。  



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