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杉並の風
      
 音楽は人生のパートナー
 伊部 雄介  (S41 経)
音楽との出会いは10歳頃、家にあった足踏み式オルガンでした。もちろんたいした楽典知識はなかったはずですが讃美歌曲集をみながら指一本で鍵盤を叩いた記憶があります。
大学に入ってからはサークル活動でアコーディオンを4年間演奏しました。会社生活中は全く楽器とは縁が無くなりましたが、リタイアした後ピアノに挑戦。8年間独学で練習はしたものの、脳からの指令がうまく手に伝わらずあえなく降参。  手軽に持ち運びが出来る楽器はどうかとクラリネットやフルートにも挑んだりしましたが、さらに難しく挫折。最後にたどり着いたのが80歳からでも楽しめると言われているクロマティック・ハーモニカ(半音も吹ける)。現在必死で練習に取り組んでいます。どうやら私の楽器との付き合いはリード楽器に始まり、リード楽器で終わるようです。
クラシック音楽とは60年来の友達です。中学生のころ10歳近く離れている兄がレコードでよく聴いていたモーツァルトやベートーヴェンの曲に魅せられ、途中数年間モダンジャズと浮気もしましたが、またクラシックに戻り、もう結婚生活より長くなったパートナーです。



音楽好きの私も歌だけは苦手で、人前で歌ったことは殆どありませんでしたが6年ほど前にコーラス同好会「ヴィエント」に誘われ入会しました。会員の皆様の明るさと優しさに包まれ、いつの間にか合唱の面白さにのめりこみ、今では楽しいサークル活動の一つとなっています。人間の声が一番優れた楽器ではないかと気づかされて、これからも体の続く限り楽しみたいと思っています。

日本の伝統芸能、能を鑑賞にいった時、日本語で謡っているはずなのにその意味が全く分からず、そして西洋音階とは全く違った独特の節回しに大変興味を持ち、魅力を感じました。
能の声楽部分を表現する「謡い」を習ってみようと宝生流の能楽師に弟子入りしたのが6年前です。稽古は謡本をもとに先生から口伝により教わります。
謡本は草書体で書かれており、最初は判読できない文字が続出。
謡には台詞の部分と謡う部分がありますが、謡う部分は1.5オクターブの音域で文字の横に書かれた種々の記号をもとに絶対音階を伴奏なしで謡う必要があります。
先生の指導は大変厳しく、毎日予習、復習を欠かせません。
台詞の部分も登場人物の感情移入が大変難しいのですが、難しいだけに不思議とやる気も出てきます。弟子の中では一番若い!私ですが残り少ない人生、少しでも上達出来ればと日々稽古に励んでいるところです。


私は下手な絵も描きますが音楽は絵と違い修正が効きません。 まさに一瞬の後に音は消え去りますが、20年、30年経っても心の中で輝く永遠性を持っています。そこがまた大きな魅力なのかもしれません。
      ー12月「趣味のコーナー」 参照
 


 

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