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杉並の風
      
ワグネルから始まった歌の世界 
 
 

米田 嗣幸(S41 経)   
 
  大学に入学して、勉学(?)もさることながら何をしようかなと思っていたとき、ふと何気なく覗いたワグネル(慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団)の練習。その時の新鮮な感動が私のその後の趣味を決めてしまった(少し大げさかな・・・)。男声の声の威力、響きの美しさ、ハーモニーの心地よさ、これはやらなくちゃと即決で入団したのです。
 それから4年間、ワグネルで木下保、畑中良輔という日本における音楽・声楽界の両巨匠の薫陶を受けるという幸運に恵まれて、私の中に音楽する喜びが育っていきました。“そんなヘナチョコ声を出すな!”(木下先生)、“ボヤスケ!勝手に先に歌うな”(畑中先生)、という叱咤の声が懐かしく思い出されます。とくに、先日惜しくも亡くなられた畑中先生からは、音楽という表現芸術の表面的な美しさの中にある奥深さと厳しさを感じ取る“心”を教えていただきました。


時移り、定年をはるかに過ぎた現在でもワグネルのOB合唱団に所属し、若いときのようにはいかないまでも、少しでも芸術的香りのする男声合唱を歌いたいと頑張っています。OB合唱団は常時60名ほど参加して、毎週1回練習し、年1回秋に定期演奏会とその他に東京六大学OB合唱連盟や東西四大学OB合唱連盟の演奏会など活発な演奏活動を続けております。今年も11月に練馬文化センター大ホールで定期演奏会を開く予定です。曲目は、“日本民謡集”、“7つのスペイン民謡”、日本歌曲集“沙羅”などが予定されています。 
   
 そして、私の音楽生活はそれだけにとどまらず小グループの男声コーラス「コール・ヘリテージ」と、更にソロの世界にまで広がってきています。
 「コール・ヘリテージ」はワグネルOB10名の仲間で編成され、クラシックからポピュラーまで幅広いレパートリーで活動しています。先日3月31日にオペラシティのリサイタルホールで第6回演奏会を開催しました。こちらは私と近い年代の人達で編成されており、楽しい演奏会だったと大いに喜ばれました。
 
   
 また、5年ほど前からバリトンとしてのソロの世界にも足を踏み入れました。自分でも分不相応だとわかっているのですが、ワグネル同期の友人小島君(テノール)が先生について勉強してからプロ並みに変身したのに刺激を受けて始めました。レッスンを受け始めてみるとソロは合唱とは全くレベルの異なった難しさがあり、なかなか思うように進歩しません。自分の限界への挑戦の連続ですが、それでも少しずつは手応えを感じてきています。歌うのはイタリアオペラアリア、イタリア・ドイツ歌曲、日本歌曲などです。来年2013年3月には小島君と2人のジョイントコンサートを、オペラシティのリサイタルホールで“古希に歌う”と題して開催する予定でいます。
 
     



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