ルーマニアへの旅
(中世の生活、伝統が色濃く残るマラムレシュ地方)
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池田 博子 (S37 文)
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私が写真に興味を持ったのは高校1年、、テニス部とカメラクラブの両立は無理で、テニス一筋
になった。50代半ばから再び写真を撮るようになり、1年のうち数週間旅先で過ごすことが多い。
振り返ると友は旅を招き、旅は友を招き、旅は私の道しるべとなった。
2000年1月、カンボジアのプノンペンに国際協力で滞在中の友人夫妻を訪ねた。9月に親しくしているアリさん夫妻の案内で2週間素晴らしいイラン旅行をした。アリさんは日本に永くいて、イランの復刻絨毯を輸入している。
11月には友人が50年前エルサルバドルで海外協力隊で大学を作った際の生徒達の引退式に頼まれ同行した。
2001年6月教え子の結婚披露宴で御坊様と同席、僧侶の団体旅行に誘われ9月にブータンに行った。
その後、様々なご縁でインド、チュニジア、ロシア、リビア、ホンジュラス等を訪ね、その間オリンパスミューを2台持ってネガフイルムで一瞬をワンクリックで一期一会を撮った。
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2012年9月、一ヶ月の旅はトロントに住む友人とオランダのハーグに赴任中の友人を訪ねる事から始まった。ベルリンを経て、ルーマニアに残る中世の木造教会のフレスコ画と人々の生活を見たくてマラムレッシュ地方を2週間訪ねることとなった。
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あちこちの家庭に数日間ずつ泊まったり周辺の教会を訪ねたり、朝早からく散歩し人々の生活を垣間見ることができた。
この地方には、まだいたるところに中世の生活、伝統が色濃く残っていた。
日曜日に、世界遺産であるスルデシュティ教会を訪れたがそこに集う人々は皆素朴で人懐っこい人たちばかりだった。
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日曜に教会のミサに向かうおばあさんたち |
教会のミサに集う神妙な表情の若者たち |
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リンゴ畑で出会ったアドリアナはどうしても日曜日に着る晴れ着を着て見せたいというので家に行った。おばあさんが嬉しそうに孫娘に晴れ着を着せてくれた。この白いレースのドレスはおばあさんが1年かかって作ったそうです。ドレスの上にきているベストと上のスカートは1年半かかって作ったビーズ刺繍です。それは綺麗なデザインと彩りでした。誇らしげに刺繍とビーズを何度も見せてくれたおばあさんがとても印象的だった。
ルーマニアでは各家庭で果実酒が作られている。この一家のリンゴ酒は薫りが良くとても美味しかった。 |
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ミサに着てゆく晴れ着 |
可愛らしいアドリアナとおばあさん |
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村のホームステイでは家畜の牛、豚、羊を焼いたり、煮込んだりし、自家製のサワークリームや蜂蜜、ヨーグルトと共に出された家庭料理それは美味しかった。荷台を引いた馬車、水車が中世のまま変わることなく日常に使われていた。 ただ、ここもあと数年で近代化されようとしていて、大きい道路の建設があちこちで始まっていた。中世の良さを継承しながら発展してほしいと思う。
機会を見つけて、「ルーマニア憧憬 写真展」をしたいと思っている。
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