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杉並の風
      
ネコの話
 船田 昌喜 (S51 経)



 「みるく」と「くるみ」が、家族の一員となって6年が過ぎました。杉並区民となって18年、現在の地に居を構えて15年になるのですが、当初しばらくはペットなしの生活で、これが一変したのは2007年でした。
その年もそろそろ暮れにさしかかろうかという11月下旬の寒いある日、夫婦2人暮らしの当家に突然家族が増えました。

←初めまして
     船田みるく と くるみ です

 我が家のガレージ後ろにほんの少々スペースがあり、秋が深まってから、2匹の子猫(幼猫)を伴ったお母さん猫の姿をしばしば見かけるように なりました。
 当時は、ちょうど「そろそろペットを考えようか」と話し合っていた時期で、吉祥寺や渋谷のペットショップに行ったり、友人に相談するなど、ペット生活を漠然と思い描いていました。ただ、考えていたのは、 犬で、小型犬、なかでもフレンチブルドッグが有力候補に浮上して、購入も時間の問題となり、猫はまさに想定外でした。それが、次のような思いがけない展開で、今ではかけがえのない存在となっているのですから分からないものです。
さて、犬購入の本格検討にはいったちょうどその時に、この一家がわが家に「出入り」するようになって、車の下で暖をとるようになりました。 試しに、キャットフードをダンボール(最初は靴箱でしたが、徐々に大きくしたもの)に置いてみたら、まもなく食べるようになりました。寒さしのぎに、着なくなったフリースを箱に入れると、もうすぐに、それにくるまって寝ていました。猫の成長は早く、こんな状態が1か月ほど続いたころには、ダンボールが手狭になり、お母さんが占有するようになってきました。この状態では2匹が順調に育つことはできないので、ついに思いきって、まずは人懐っこい男の子のほう(胸が一部白いので「みるく」)、少したってから「くるみ」を家にいれました。それからはもう、大変で、何の準備もしていなかったため、ケージやトイレ、砂といったツールは勿論、何か月かのノラ生活の影響を払拭するため、何度も入浴させたり、獣医さんに何度もお世話になったりと、家ネコとして落ち着くのに半年ほどかかりました。
「くるみ」は、お母さん似で小柄な美形で、一方、「みるく」は顔も愛嬌はあるのですが、人間のような所作が特徴で、毎朝、ベッドの真ん中で仰向けになってかけぶとんをかぶり、顔だけ出して、私を送り出してくれます。
  
 

ボクのベッドです
 
 

          なかよし~
家内は、「背中にファスナーがあって、中に、小っちゃいオジさんが入ってるんじゃない?」などと言っています。ただ、困ることもあり、外出を嫌うので、ここ何年かは泊りがけの旅行はほとんど行けていないということです。
ほとんど、というのは、3回ほどいずれも1泊だけですが車に乗せてでかけたことがあるからですが、家にいる時とは別人(猫)になって、終始落ち着かず、食事もほとんどとらずで、まったく旅行どころではないありさまでした。どのネコもそうとは限らないとは思いますが、やはり2匹とも家にいるのが大好きなのです。  
犬ももちろん可愛いのですが、ネコも、気ままで「自由人」的なところがまた楽しく、ノラちゃんでも、ずっと一緒に暮らしていると可愛いものです。散歩も不要で(そもそも外出が嫌い)、部屋の中で、気がつくと、ごく自然に一緒にいる、というところがまたいいのです。
 そんなこんなで、7年目にはいりましたが、ネコも我々も元気でできるだけ長く一緒にいられることを願っています。
 
 
 やらかしてしまった
 最後になりますが、ここでご紹介の写真は、幼児~現在までの数10枚のうちの、特に印象に残った4枚ショットです。
ペット好きでしたら、ネコとの生活をぜひ一度、体験されてはいかがでしょうか。




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